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黄金のマジックの聖地ミュンヘン ドイツビールを味わいつくす旅 – 2

アウグスティナービアホール

“ミュンヘンで最も歴史あるビール” アウグスティナー ビアホール

アウグスティナー ビアホール (アウグスティナーブロイハウス) はミュンヘン最古の醸造所で、醸造の歴史は 1328 年まで遡ります。800 年近い歴史を持つアウグスティナーのビールも、すぐにミュンヘンのビールの歴史に加わりました。アウグスティナーの自慢は、酵母を濾過せずに作るヴァイツェンビールであるヘーフェヴァイツェンと、大麦の代わりに小麦を用いるヴァイツェンビール。どちらもドイツのバイエルン地方、ミュンヘンの特産です。ヴァイツェンビールは苦みがとても少なく、ヘーフェヴァイツェンには木の実のような甘味すら感じられる味わい。苦みの少ないビールを好む方には最高です。(住所:ノイハウザー通り 27, ミュンヘン, ドイツ)

 

マリエン広場

マリエン広場

マリエン広場は、巨大な新市庁舎の目の前に広がる野外広場。ミュンヘンの中心にあるこの広場には多くの観光客が集まります。夜になるとネオゴシック様式の新市庁舎はライトアップされ、幻想的な雰囲気。中央の尖塔に上ると、マリエン広場はもちろん、周辺に広がる市街地の壮大な眺めを楽しむことができます。尖塔の仕掛け時計は、バイエルン大公ヴィルヘルム 5 世の結婚式を再現したもの。マリエン広場という名前は、新市庁舎の前に気高く立つマリア像にちなんで名付けられました。広場の近くには、旧市庁舎や聖ペーター教会などの個性的な建築物が建ち並び、ミュンヘンの気品ある美しさを生み出しています。

 

フラウエン教会

ミュンヘン街歩き

聖母教会 (フラウエン教会)

聖母教会の起源は、バイエルンを長らく統治してきたヴィッテルスバッハ家が最初に権力を握った際、一族のために 1240 年に建てた礼拝堂にまで遡ります。1400 年に拡張された奥行き 109m にわたるゴシック様式の教会は、玉ねぎ型の 2 つのドームが特徴的。聖母教会の尖塔はミュンヘンの主要なランドマークでもあり、市の条例には、市街地の建築物はこの尖塔の高さを超えてはならないという規定があります。

 

聖ミヒャエル教会

聖ミヒャエル教会

聖ミヒャエル教会は 1597 年ヴィルヘルム 5 世によって建立されました。建設中に天井が崩落し、これをお告げと見なしたヴィルヘルム 5 世が、もっと大きな教会を建立するよう命じたというエピソードが伝えられています。天井もアーチ型に変更され、バチカンのサン ピエトロ寺院に次ぎ世界で 2 番目に大きな教会として完成しました。繊細なデザインが美しい純白の内柱に金色の祭壇が映え、荘厳な印象。室内の芸術作品も見事なものばかりです。教会の地下墓地には、ヴィルヘルム 5 世や狂王と呼ばれたルートヴィヒ 2 世をはじめとするヴィッテルスバッハ家代々の君主が埋葬されています。

 

レーベンブロイケラー

“大企業のビールも納得の味わい” レーベンブロイ ケラー

レーベンブロイが設立されたのはアウグスティナー ビアホールより少し後ですが、醸造が始まったのは 1383 年と長い歴史があります。ほかの醸造所と同様、ドイツビールの品質と伝統を守り続ける一方で、近代市場に参入し今や世界中にその名が知られる大企業に。フランツィスカーナーなど、ミュンヘンにあったほかの醸造所を吸収しながら規模を拡大し、早い段階からアメリカなどへの輸出を通じて海外で最も有名なドイツビールになりました。こうしてレーベンブロイは、ミュンヘンのほかの醸造所とは異なる大規模な複合企業へと成長を遂げました。とはいえ、その味は決してありふれたものではありません。レーベンブロイ ケラーでジョッキに注いだばかりのレーベンブロイをぜひ味わってみましょう。大企業となったこの醸造所のビールも、味に対する妥協は一切ないことがよくわかるはずです。

(住所:ニンフェンブルガー通り 2, ミュンヘン, ドイツ)

 

 10 月のお祭り、オクトーバーフェスト!

ミュンヘンの人々の飽くなきビール愛は、毎年開かれる世界的に有名なオクトーバーフェストで最高潮に達します。オクトーバーフェストは、世界三大祭りのひとつ。このビール祭りは 1810 年バイエルン王国のルートヴィヒ 1 世が競馬を開催し、自身の結婚を祝う祭りに人々を招待した行事が発祥と言われ、もとは 10 月のお祭りでした。1880 年からは有名なミュンヘンビールが販売されるようになり、ここから国際的なビアフェスティバルの歴史が始まりました。より快適な季節にビール祭りを楽しむため、現在では 9 月中旬から 10 月にかけて 3 週間にわたって開かれます。

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェストで集まった人々

オクトーバーフェストで集まった人々

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェスト

先に紹介したホフブロイ、レーベンブロイ、アウグスティナーといった醸造所のほかにも、パウラナー、ハッカープショール、シュパーテンをはじめとするミュンヘンの 6 つの醸造所がオクトーバーフェストを支えています。フェストではそれぞれの醸造所が大きなビアホールを開き、食事も販売します。フェストで出されるビールは、通常よりもややアルコール度数の高い特別なビール。それでもあっという間に売り切れてしまいます。それもそのはず、オクトーバーフェストで使われるジョッキのサイズは、なんと 1 リットル! ビールがなみなみと満たされたマス (Maß) と呼ばれる特大ジョッキは、片手で持ち上げるのが困難なほど。小さいサイズのビールもありますが、こちらは瓶からグラスに注いだもの。新鮮さを味わうにはやはりジョッキがおすすめです。

オクトーバーフェスト

フェスト会場は食べ物を販売するテントや、エンターテインメント、楽しい乗り物がいっぱい。入場は無料で、乗り物のチケットはブースで購入します。慌ただしい 1 日を過ごした後は、バイエルンのシンボルとも言える有名な像の近くで静かにひとときを過ごしてみては。巨大な像の中に入り、広場全体を望むすばらしい眺望を楽しむこともできます。像の周りは見晴らしがよいので、展望台に上らなくても広場を見渡す眺めを満喫できます。ミュンヘン市街を馬が練り歩くオープニング パレードも必見。忘れずに写真に残しておきましょう。

オクトーバーフェスト

 

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェスト

オクトーバーフェストの来場者数は毎年 600 万人あまり。消費されるビールの量は 700 万リットルにも上ります。

 

豆知識: オクトーバーフェストを安全に楽しむには

1.オクトーバーフェスト中には大勢の人がミュンヘンに押し寄せるため、宿泊料金は 2 倍に吊り上るうえ、早めに予約しておかないとすぐに満室になってしまいます。ミュンヘン市内で適当な宿泊施設が見つからない場合は、ニュルンベルクなど 1 ~ 2 時間でミュンヘンに行ける近隣都市に滞在してもよいでしょう。

2.アルコールが大量に消費される環境では、想定外のハプニングがいつ起きてもおかしくありません。フェスト会場周辺には警察官が配置され、困ったことがあったら助けを求めることができるようになっています。

3.非常に混雑しているため、盗難の危険や安全性を考慮して、大きな荷物を持って入ることを禁じる醸造所もあります。高価な物は持たず、身軽な格好で出かけましょう。スリにも十分注意してください。

 

ニンフェンブルク宮殿

ミュンヘン街歩き

ニンフェンブルク宮殿

ヴィッテルスバッハ家がミュンヘン郊外に 1675 年に建てた夏の離宮。バイエルン公国の王子マクシミリアン 2 世の誕生を祝い、王子の母によって建てられました。数年後には別棟が増築され、後にひとつの宮殿となりました。宮殿前の広大な庭園は、ゆったりと午後のひとときを過ごすにはぴったり。宮殿内は博物館になっていて見学することもできます。

 

ピナコテーク

ピナコテーク

ピナコテークは、オクトーバーフェストの創始者であるバイエルン王ルートヴィヒ 1 世のコレクションを収蔵するために建造されました。1836 年に開館したアルテ ピナコテークには、ヨーロッパ中世の絵画が展示されています。また、1853 年に開館したノイエ ピナコテークには、19 世紀以降の絵画が展示されています。さらに建築やデザインなどの現代アートを中心に展示するピナコテーク デア モデルネが 2002 年に加わり、ピナコテークは現在 3 つの建物で構成されています。この 3 館は向かい合っているので移動しやすく、行き来しながら膨大なコレクションを鑑賞できます。

 

豆知識: 日曜日のピナコテーク!

アートファンなら、日曜日にミュンヘンを訪れるのがおすすめ。毎週日曜日は、ピナコテークをはじめ多くの美術館の入場料が 1 ユーロになります。ピナコテーク 3 館合わせても、ソーセージ 1 本よりお得な入場料 (3 ユーロ) で鑑賞できる日曜日を逃す手はありません。

 

レジデンツ

レジデンツ

レジデンツ

この巨大な宮殿はバイエルン王国の事務所兼自宅として使用されていました。落ち着いた外観とは対照的に、館内は驚くほど色鮮やか。広大な空間に圧倒されます。アーネンガレリエと呼ばれるギャラリーには、ヴィッテルスバッハ家の祖先を描いた 100 点以上もの肖像画が並び、考古館アンティクヴァリウムにはかつての王が集めた古代ギリシャ彫刻コレクションが展示されています。そのほか王の寝室や居間、事務所、器材室、教会などさまざまな部屋が修復され、一般公開されています。

 

街歩きは旅の醍醐味ですが、慣れない場所で人混みの中を歩くのは思った以上に疲れるもの。観光で 1 日たっぷり歩いたら、ホテルに戻る前にコンビニやスーパーマーケットに寄り道してみては。瓶入りのドイツビールがずらりと並ぶ棚は圧巻です。

さすが本場だけあって、どれを選んでもはずれることはありません。気になるものを自由に選び、お気に入りを見つけましょう。ビールを冷やしておくことができなくても大丈夫。非炭酸系の原材料の風味が強いドイツビールは、室温でも美味しく飲めます。

お休み前にビールを片手にリフレッシュ。明日に向けてエネルギーをチャージしましょう。同じ頃、ミュンヘンのどこかでもきっと誰かが元気づけに一杯飲んでいるはず。1 日の終わりにビールをあけて、生き返るような気分に浸る時間は、ドイツに限らず世界共通の至福のひととき。ビールの栓を抜いた瞬間、ホテルの部屋が最高のビアホールに変わる ~

これこそが、ビールがもたらす黄金色のマジックなのです。