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自然と触れ合う一日

さらに先の島へ

済州島に多くの旅行者が訪れる理由は、そのユニークな自然環境を体験したいからでしょう。ですが、いまや済州島は人気の旅行先として世界的に有名になり、旅行者たちが求める済州島のイメージを見つけるのが難しくなってきています。現在でも済州島の従来の姿を見ることができますが、自然を満喫できる観光地を探しているなら、済州島のすぐそばにある牛島 (우도) まで足を延ばしてみてはいかがでしょう。

自然豊かな美しい牛島は「私の人生の春の日」「人魚姫」「夏の香り」「イルマーレ」など、数々の映画やテレビドラマの撮影に使われてきました。飾り気のない石垣の歩道、凛とした美しい海から現れる海女、自由に跳ねまわるポニーなど、”牛が寝そべる姿” を意味する島の名前が示している通り、牛島では自由な精神が体現されています。

頬を撫でる海風を感じながら、ビーチに打ち寄せる波の音に耳を傾ければ、まるで潮が引いていくように、日頃のストレスも消え失せてしまうのを実感できるはず。とても有名な観光地ですが、その自然の美しさやのんびりとした雰囲気がきっと気に入ることでしょう。

牛島

スクーターで巡る牛島

旅行者が牛島を探索するには、徒歩、バスツアー、レンタカー、スクーターの 4 つの方法があります。牛島をよく知りたいなら、スクーターでの探索に挑戦。想定していなった場所でゆっくりしたくなったり、逆に、計画していた場所には長居しなかったりするかもしれません。スクーター移動の利点は、時間を好きなように使って好きな場所に行けるところ。また、この島に乗り入れる自動車の台数は限られており、スクーターを停める場所も豊富にあるため、牛島を満喫するにはスクーターが最適です。

たとえ運転に自信があっても、いつも通り事故には十分注意してください。牛島の美しい自然に気を取られてしまうかもしれません。準備が整ったら、牛島へと出発しましょう!

 

旅のヒント

牛島は 1 日あれば、十分に観光を楽しめます。宿泊することもできますが、小さな島なので選択肢は限られています。済州島の城山日出峰の付近で宿泊施設を探すようおすすめします。

スクーターで巡る牛島

旅のヒント

1) 済州島の城山港から牛島へのフェリーには 5,500 韓国ウォンの料金がかかります。

2) 牛島へのフェリーに車を積載するには 23,000 韓国ウォンの料金がかかります (セダン車の往復料金)。

3) スクーターのレンタル料は 15,000 〜 20,000 韓国ウォン (2 時間)。

スクーターで巡る牛島

済州島から牛島へと足を延ばせば、さらにのんびりとした休日を過ごせます。ぜひフェリーで牛島を訪れてみてください。10 分ほどすると、大きな文字で書かれた「WELCOME TO BEAUTIFUL U-DO」(美しい牛島へようこそ) というメッセージが出迎えてくれます。

牛島港

牛島港

珊瑚海水浴場 (산호 백사장)

スクーターをレンタルしたら、最初の見どころは珊瑚海水浴場です。見渡す限り、輝くような白砂とエメラルド色の海が続きます。珊瑚海水浴場は牛島にある 8 つの白砂のビーチの 1 つです。

珊瑚海水浴場

沖合のエメラルド色の水はとても美しく、本島の海とはまるで違います。このエリアは白い砂とエメラルド色の海という美しい自然に恵まれた、異国情緒あふれる場所です。南太平洋や地中海の美しさに匹敵すると言っても大袈裟ではないでしょう。

珊瑚海水浴場

ここの白砂は珊瑚が粒状化してできたと考えられていて、これが名前の由来ですが、のちに実際はロードライトの鉱床から白砂が生み出されることが分かりました。ここはロードライトの鉱床からできたビーチとして、アジアで確認されている唯一の場所で、天然記念物にも指定されています。

ロードライトの鉱床は、海底に堆積した無数の小さな石のかたまりのようです。赤い藻がビーチにそって繁殖し、時間の経過とともに波と潮によって、このような層が形成されるのです。

珊瑚海水浴場の白砂

ロードライトの鉱床をはじめて見るなら、きっと驚きの体験になるはず。そのユニークな形と色は忘れられないものとなるでしょう。ただし、天然記念物に指定されているので、ビーチから持ち去ることはできません。最近のニュースでは、環境問題が原因で白砂のビーチが失われる恐れがあることが報道されています。この素晴らしい自然を後世に残せるよう大切にすることが重要です。

 

石段の展望台 (답다니탑 망대)

さらにスクーターで 15 分ほど走れば、2 番目の目的地である石段の展望台に到着します。牛島の最北端に位置するこのスポットでは、石段を上れば青い空と海の素晴らしい景色が堪能できます。新鮮な海風を受けながら、牛島の美しさを存分に楽しんでください。

ハート型に並べられた石

展望台の横にはハート型に並べられた石があります。これは人為的なもので、自然な方法で魚を獲るための堰 (ダム) のようなものです。外側は魚が入ってくるように石が粗く並べられていますが、内側は石が互いに対角線上に置かれており、これにより魚が外へ逃げられないようになっています。この島の海女たちは、こうした方法で小さな魚を簡単に獲ることができるのです。このような石の並べ方は地元の人たちが協力して作っているもので、強い波や台風などで崩れてしまうたびに作り直しています。隣には様々な色で彩られた大きな貝があります。これは海女たちが毎年恒例の特別な祭りで集めたホラ貝で作られたものです。

現在では、ここは景色が楽しめる美しい場所ですが、痛ましい歴史もあります。この展望台は 1948 年 4 月 3 日に済州島四 三事件が起こった際、済州島の状況を見るために作られました。地元の人たちは毎日この展望台に上り、本島の運命を案じ、紛争が早く終結するよう願ったのです。この歴史は決して忘れてはなりません。

石段の展望台の白い灯台

ここには白い灯台だけでなく、青い空とエメラルド色の海があります。石段の展望台には、痛ましい歴史が刻まれています。長い間牛島を守ってきた人たちを思い起こさせる場所です。こうした人たちが居なければ、この景色はまったく異なるものになっていたかもしれません。

 

石段の展望台

下古水洞海水浴場 (하고수동 해수욕장)

次の見どころへの途中、運が良ければ牛島の海女に出会えるかも。額の汗からは懸命に働いていることが伺えます。フレンドリーに

「どこから来たの?」と聞かれるかもしれません。

「日本から来ました。お仕事大変じゃないですか?」

「大変かですって? 毎日のことよ。ぜひ楽しんで帰ってね」。

なんて、素敵な会話ができるかもしれません。満面の笑みを浮かべながら、海から上がったばかりの獲物を両手に忙しそうに働く海女たち。彼女たちが、済州島を素晴らしい場所にしています。

古水洞海水浴場

彼女たちに会えると、いつも楽しい気持ちになります。次の目的地は下古水洞海水浴場。ここでは、済州島の海女たちの業績を称える、世界でもっとも大きな像を目にすることができます。海女は牛島の文化において、数世紀にわたり重要な役割を果たしてきました。島の平和と安全を守ってきた神の象徴として像が建立されたのはそのためです。像の前面には「海女たちの故郷に幸あれ」というメッセージが刻まれています。海女たちに実際に出会えば、この像もさらに特別なものに感じるはずです。毎年 4 月には牛島で貝のお祭りが催されており、海女の仕事に挑戦することもできます。ぜひご自分でホラ貝を獲ってみてください。忘れられない思い出になること請け合いです。

 

下古水洞海水浴場の海女像

下古水洞海水浴場

 

コムモルレ海水浴場 (검멀레 해수욕장)

牛島が観光地として人気が高い理由の 1 つは、多くの場所が同じように見えても、実はそれぞれがとてもユニークな点です。珊瑚海水浴場は白砂とエメラルド色の海で有名ですが、コムモルレ海水浴場は砂が黒く、水はダークブルーです。「黒い砂のビーチ」を意味する名前の通り、砂が黒い火山岩からできています。「コムモルレ」は「コムン モレ」(黒い砂) という言葉の方言。

コムモルレ海水浴場

ビーチを取り囲む火山岩の崖は牛島の主な見どころの 1 つです。まるで誰かが意図的に切り取ったように見えます。ここには東岸鯨窟もあります。文字通り「東岸の鯨の洞窟」という意味で、その名前は鯨が住めるほどの広い洞窟を表しています。洞窟のへの入口は満潮時には海の中に沈んでしまうので、中に入ることができるのは干潮時のみです。また、ボートで洞窟内を探索するツアーも催行されています。

コムモルレ海水浴場

コムモルレ海水浴場

 

 牛島峰 (우도봉)

牛島が “牛が寝そべる姿” にちなんで名付けられた理由となった場所です。牛島峰はちょうど「牛の背中」に当たります。しばらくスクーターを置いて、牛島峰を登りましょう。頂上まで 30 分ほどのコースです。美しい牛島の空をさらに近くに感じることができるので、体を思い切り伸ばしたり、開放感から大声で叫んだりしたくなるかもしれません。頂上は牛島でもっとも高い位置にあるため、素晴らしい景色と新鮮な空気を満喫できます。晴れた日には、済州島、城山港、城山日出峰を望む素晴らしい眺めが楽しめます。

牛島峰

牛島峰

牛島峰からの展望

牛島峰からの展望

ここには韓国で初となる灯台のテーマパークもあります。

そろそろ旅の終わりに近づいてきました。牛島峰では緑の中を走るポニーを眺めながら、のんびりとした時間を過ごすことができます。

牛島灯台のテーマパーク看板

牛島のポニー

牛島

牛島は済州の昔ながらの姿と雰囲気が保たれている貴重な場所です。済州の自然の美しさを感じられる場所。他では味わうことのできない休日になることでしょう。

済州を訪れるなら、異国情緒あふれる牛島の魅力にぜひ触れてみてください。

牛島

遠いところから見える牛島の灯台

 

旅のヒント牛島八景

#1 昼間に見る月  (晝間明月)

牛島峰の南側にある海食洞穴。午前 10 時から 11 時までの間、洞窟に射し込んだ日光が水面から天井へと反射し、丸い月が浮かび上がるような光景を見ることができます。

#2  夜の漁船の風景 (夜航漁帆)

夏の夜に牛島の海を眺めれば、漁船のランプが水面に映り、まるで空全体がライトアップされたような光景を楽しめます。島の北側にある砂丘からの眺めがおすすめです。

#3 漢拏山 (天津觀山)

牛島への玄関口でもあるチョンジン港からは、韓国の最高峰、漢拏山を望むことができます。漢拏山と城山日出峰の眺めはまさに絶景です。

#4 島の全景 (指頭靑沙)

牛島峰の頂上からは、島の全景を望む素晴らしい眺めが楽しめます。青い海、白い波、輝くような白砂が美しい風景を織り成します。

#5 海からの風景 (前浦望島)

済州島の東岸 (旧左邑) から眺める牛島の風景。ここから牛島を眺めると “牛が寝そべる姿” のように見えます。

#6 海岸の絶壁の風景 (後海石壁)

高さ 20 メートル、幅 30 メートルにおよぶ絶壁の風景。火山岩からできたこの絶壁の姿は、まるで神の手によって削り出されたかのようです。

#7 東岸鯨窟の風景 (東岸鯨窟)

コムモルレ海水浴場にある洞窟。規模が大きいことで有名で、鯨が住めるほどの大きさがあると言われ、実際に鯨が住んでいたという言い伝えもあります。

#8 白砂のビーチの風景 (西濱白沙)

牛島の西岸にはロードライトに由来する白砂のビーチがあります。その白さは眩いばかり。地尾峰の眺めが素晴らしいことでも有名です。

[出典] コリアン セントラル リサーチ センター – ランド カルチャー エレクトロニック エンサイクロペディア / ネイバー エンサイクロペディア

牛島峰から見た海